発達障害やグレーゾーンのお子さまを持つ保護者の方からお悩みに関する質問を募集したところ、みなさん共通するお悩みを持っていらっしゃることがわかりました。
その中で特に多かったお悩みについて、監修のリサ(宇野里砂)先生からアドバイスいただき、その動画をSNSにアップしています。
*YouTube動画は最後にあります。
マイラビ通信では、その内容をまとめて「読み物版」として連載いたします♪
今回はその第1回、テーマは「一人で宿題ができない」問題です。
詳しい内容は次の通りです。
「子ども一人で宿題ができません。
一緒に問題を読んで考えることもありますが、横についているだけで自分でできるときもあります。
でも、一人っきりではまったく進まないので、毎日ついている必要があって、いつまで続ければいいんだろうと不安になります。」
お悩みでいちばん多かったのが、宿題に関することです。
宿題はほぼ毎日出されるので、もめ事のもとになってしまうのは自然です。
ただ、ひと口に「一人で宿題ができない」といっても、いろいろなタイプがいて、対応の仕方も異なります。
大きく分かれる4つのタイプについて、それぞれ対応策を見てみましょう。
そもそもどんな問題なのか、どんなふうに答えればよいかわからないタイプです。
1つずつ段階を追いながら取り組むと答えられますし、繰り返しやっている計算問題なら解くことができます。
しかし、文章題になると途端にわからなくなってしまうというタイプです。
そんなお子さまには、問題文をどのように理解すればよいかわかるように寄り添ってあげましょう。
例えば、「りんごが3こ」「みかんが1こ」などポイントとなる言葉や数字に、一緒に線を引いてあげるなどです。
ひと通り説明した後、「じゃあ、ここから頑張って!」と解答は本人に任せましょう。
そこで答えることができれば、お子さまにとって大きな自信につながります。
ただ、最初から想定通りにはいくとはかぎらないので、どれくらいの説明でお子さまが答えられるかどうか、親子で試行錯誤してみてください。
本当は一人でできるのに、答えが合っているかどうか自信がなくて一人でできないタイプです。
このタイプは、ちゃんと励ましてあげれば一人で取り組むことができますし、答えも正解している子どもが多いでしょう。
それには、できるだけ修正させないようにすることが大事です。
例えば、文字の書き直しなどもあまりさせないように、「合ってるよ」「大丈夫だよ」と励まして自信をつけてあげるとよいでしょう。
勉強していたかと思うと、ふと鉛筆や消しゴムのキャラクターなどが気になって、気が散ってしまうタイプです。
このように集中できない子どもは多いのですが、大人が子どもに長時間集中することを求めすぎているかもしれません。
そこで、取り組む時間を短く区切る方法をおすすめします。
1問1問区切って、子どもが取り組んている間、親はその場から少し離れます。
そして、終わったら「1問できたね。少し休憩してから2問目をやろう!」といった流れをつくってあげると、徐々に一人でできるようになります。
やり始めるタイミングがつかめないタイプです。
このタイプは、日常生活の流れの中に宿題を組み込み、ルーティン化することがいちばんです。
ルーティン化のコツは宿題を「○○の時間と□□の時間の間」に組み込むことです。
例えば「おやつとゲームの間」「テレビと夕飯の間」などで、土日や長期休暇などイレギュラーな日も例外なく組み込むことが大事です。
➊~❹まで子どもを4つのタイプに分けて説明しましたが、頑張ってこなそうとすると、保護者の方にもお子さまにもストレスとなり、かえって逆効果です。
これらはあくまで原則ですので、「1つできるといいかな」ぐらいの気持ちで取り組んでみてください。
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