前回のマイラビ通信では、「第2回マイラビインスタライブ」(4月24日開催)レポ第1弾として、発達障害やグレーゾーンの子どもに見られる、新学期の不調について具体例を紹介しました。
今回はその第2弾として、不調を持つ子どもへの対応策を具体的にお伝えします。
学校現場をよく知る監修の宇野里砂先生(リサ先生)だからこそのアドバイスを、ぜひご参考になさってください。
「朝、起きにくい」「朝のしたくがすすまない」「夕方や日曜日の午後に、イライラが募ったり、甘えが強まったりする」「 学校から帰ってから、片付け、宿題、翌日の準備などがすすまない」など、発達障害の子どもに現れる「新学期の不調」はさまざまです。
毎日のことですので、これらにどう対応したらいいのか…。
保護者の方にとっては悩ましい問題ですよね。
監修のリサ先生によると、すべてを解決しようとすると親も子も負担が大きくなるので、「何か一つでも解決できるといいな」ぐらいの気持ちで対応するのがいいそうです。
そして、その解決策として、大きく3つ挙げてくださいました。
発達障害やグレーゾーンの子どもたちは、「この後どうなるのか」「次は大丈夫かな」などの見通しを持てないことから、イライラしたりイヤになったりします。
そのため、「生活の流れ」や「すること」の順番を同じにして見通しを持てるようにすると安心感を覚えます。
例えば、「ご飯を食べる」→「宿題をする」→「おふろに入る」→「歯みがきをする」→「寝る」など、することの順番を毎日同じにすると、子どもは「次に何をすればいいか」見通しを持てるようになり、何ができているか・いないかに気づくようになります。
また、「見通しを持つ」ために、お子さまと一緒に予定を確認してあげるとよいでしょう。
明日やること、近日中に行われる行事などを把握しておいて、例えば「明日の体育はドッジボールをするらしいよ」「来週、お楽しみ会があるから、そろそろ準備が始まるよ」などと声をかけておくといいでしょう。
たとえお子さまが「そんなこと知ってる」「わかっている(から言わなくてもいい)」という態度をとっても、声をかけておくと、心の準備ができ、安心します。
大人にとっては当たり前だと思うことでも、あえて言葉にして伝えることが大切です。
その一つが、何かわからないことがあったときの「周囲に助けの求め方」です。
大人はわからないことがで出てきたとき、自然に周囲の人に尋ねたり、周囲の人の様子を見て真似たりします。
でも、発達障害やグレーゾーンの子どもは、それが身についていません。
例えば、宿題の範囲がわらかないときは、「休み時間に○○先生のところへ行って、『○○先生、漢字ドリルのページは何ページですか?』と尋ねたらいいよ」など、具体的な聞き方を教えてあげましょう。
また、授業中に何をしたらいいかわからなくなったときは、「隣の□□ちゃんを見て、□□ちゃんがしていることを真似するといいいよ」と言ってあげましょう。
これらは大人にとっては当たり前のことなので、「わざわざ言わなくてもわかるだろう」と思いがちですが、発達に偏りのある子どもには、きちんと言葉にして伝えてあげることが必要です。
言葉で伝えることによって、そうした場面に出くわしたときに言われたことを思い出して対処できるようになるのです。
どんな子どもでも、新学期に入ってから、困り事があったり、自信をなくしていたり、イライラしたりしています。
そんなとき、少しほめてあげるとやっぱり元気になります。
ほめ方ですが、「大丈夫、大丈夫」という曖昧な表現ではなく、「○○ができているからバッチリだよ!」といった具合に、具体的にリアリティを持った表現を使うようにしましょう。
具体的にほめられると、お子さまは「自分はできている!」とリアルに感じることができてて自信が持てます。
新学期の不調は、ちょっとした困り事や不安が少しずつたまって出るものです。
ですので、小さな変化も「大丈夫だろう」「この時期だから当たり前かな」などと見過ごさないようにしましょう。
元気がなかったら「○○ができて、えらいね!」などとほめてあげたり、「こんなときは□□するといいよ」とアドバイスしてあげたり、具体的な言葉を使って声かけをしてみましょう。
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