算数は、学習に取り組んで理解が深まると、日常生活の中のさまざまな法則や数量の関係などを見出すことができるようになり、楽しさが積み上がっていく教科です。しかし、前の学年や単元で学習したことが基礎になり、次の学習につながっていくという教科の性質上、一度つまずくと苦手意識が生まれやすい教科でもあります。
マイラビの算数教材では、発達障害のあるお子さまが感じる「つまずき」をクリアにし、スモールステップで学習を進めていきます。
算数の学習では、数字や記号の意味、数量の概念を理解するとともに、文章問題を読むための言語理解力など、さまざまな認知能力を活用することが求められます。マイラビのスタンダードタイプの算数教材は、豊富な図版や見本を使って、数のとらえ方、量感、計算記号や式の意味が理解しやすいよう工夫がされています。
例えば3桁の数を数字で書く問題では、量感がわかりやすいように、100の棒の束や10の棒の束の図版を、位取り表と一緒に示しています。文字、数字と図版の関連がわかるように、対応する文字や図には同じ色の下線を引いたり、同じ色の囲みをしたりして、数字が何を示しているのかをわかりやすくしています。
算数のマイラビ教材には、問題プリント以外に「見本プリント」がついているものがあります。答えのかき方や計算の仕方などに困っているときは、見本プリントを真似して書くことができます。筆算などの手順が多く間違いやすいものも、見本プリントに手順が示してあるので、どの位から順番に計算するとよいか、計算した答えはどこに書けばよいかなど、基本的なところもわかるようになっています。
A、B、Cタイプ、あるいはAとB、AとCを組み合わせた支援をお選びいただくと、基本のスタンダードタイプのプリントに、お子さまの特性に合わせた支援をつけることができます。それぞれの支援の工夫について紹介します。
Aタイプでは、文字や数字を書くときに、解答欄からはみ出すなどの書くことに困難のあるお子さまへの支援が加えられます。一部なぞり書きを付けたり、解答枠を太くしたりして、解答を書く範囲をわかりやすくしています。
Aタイプのお子さまの場合、答えを書き込むのがどうしても難しいというときがあると思います。一部の問題は口頭での解答でもよいものとして、付属の「保護者のための準備とアドバイス」に示しています。まずは算数の問題に取り組むことへの自信を育んでいけるようなサポートをしています。
Bタイプでは、読解や文脈理解が苦手なお子さまのために、文章題などでの問いや状況を図示して、読み取りを補助しています。例えば、「はじめに〇まいのカードがありました。△まいもらいました。」のような文から式を立てる場合、式の下に〇まいのカードと△まいのカードを並べて、内容の理解を補助しています。
算数では、問題文の中には書かれていない手順やルールなどが多く、混乱してしまうことがあります。例えば、たし算の筆算では、「同じ位をそろえて書く」「一の位から順番に計算するとよい」「繰り上がりがある場合は、一つ上の位に繰り上がった数(1)をたす」など、多くの手順を踏む必要があります。Cタイプの支援では、このように筆算の書き方や図形などに説明を付け加え、ヒントやルールを見ながら問題に取り組むことができます。
これから情報化社会が進んでいくなかで、データや図形、関数などいろいろな数学的なものの見方に触れる機会が増えていくと考えられています。集めたデータから自分なりに判断したり、数値から物事の傾向を調べたりと、算数での学びには、そうした社会で生きていくための考え方の基本が詰まっています。
マイラビの教材は、複数の困りごとのあるお子さまには、A+B支援、A+C支援のように支援を組み合わせて、お子さまに合った支援の教材にすることができます。毎日10~15分など決まった時間、特性に合った教材で算数に向き合うことで、「小さなできた」を積み上げていきます。算数に対する前向きな気持ちや、「算数はおもしろい。もう少しやってみよう」という自主性を育む手助けになるような教材を目指しています。
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