発達障害の子どもたちは、学校や習い事など、集団行動が苦手な場合があります。
子どもが集団の中に入れなかったり、友達とトラブルになったりすると、保護者の方は不安に思いますよね。
発達障害の子どもたちが集団行動が苦手な理由と、家庭でできる支援について、ご紹介します。
発達障害の子どもが集団行動を苦手とする理由はさまざま考えられます。
■自閉症スペクトラム障害(ASD)の場合
ASDの子どもは、非言語的なサイン(表情やジェスチャーなど)を読み取ることや、相手の感情を理解することが困難です。そのため、集団の中で適切な振る舞いができなかったり、円滑なコミュニケーションが難しかったりします。
■欠陥・多動性障害(ADHD)の場合
ADHDの特徴は、過剰な活動性や衝動性、注意の欠如です。そのため、集団の中で他の子どもたちと同じリズム・ペースで物事を進めることや、同じ場所に居続けることなどが苦手です。
■感覚過敏の場合
感覚過敏の子どもは、騒音や強い光、鮮やかな色があるなど刺激の強い場所が苦手です。そのため、賑やかな集団の中に入ることを嫌がったり、集団生活に適応することが難しかったりします。
保護者が子どもの特性を理解し、まずは家庭でコミュニケーションをたくさんとりましょう。子どもが自分の気持ちや意見を言う機会を積極的につくり、保護者は子どもの発言を受け入れ、尊重しましょう。そうして家庭の中で信頼関係をつくります。すると子どもは自信を持ち、他者とも良好な関係を築けるようになります。
例えば、毎日7時に起きる、7時半に朝食をとる…というように、日常生活のルーティンを子どもと相談しながら作りましょう。子どもは、規則的で予測可能な生活によって安心し、不安感や抵抗感が減ります。食事や就寝時間などの基本的な活動に一貫性を持たせることが重要です。
発達障害の子どもは予期せぬことや新しい出来事に対処することが苦手です。イベントや予定は事前に図やイラスト、言葉で伝え、子供が備えやすい状況を作りましょう。何をするか、行動を明確に指示しましょう。自分がこれから何をするかの見通しが立つことで、子どもの不安が軽くなり、集団行動に参加しやすくなります。
子どもの特性はさまざまです。また、特性とは関係なく、集団行動が苦手という子どもももちろんいます。子どもとコミュニケーションを取り、よく観察して、何を求めているのか、どうしたら快適に過ごせるのか、家族で考えましょう。そして、子どもが集団生活を過ごす学校などと連携し、協力しながら、子どもをサポートしていくことが大切です。
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