発達障害(神経発達症/神経発達症群)やグレーゾーンのお子さまは、年齢が進むにつれてそれぞれがもつ特性がはっきりします。「勉強をやりたがらない」「勉強を始めても、すぐに集中力が途切れてしまう」など気になることが目立つようになり、「このままでは学校の勉強についていけなくなるのでは…」と不安を抱えながらも、実際、いつ、誰に、どんなふうに相談すればよいのかわからないという保護者の方も多いのではないでしょうか。小児科医の宇野先生に早期に支援を受けることの重要性について語っていただきました。
発達障害(神経発達症/神経発達症群)やグレーゾーンのお子さまは、その子なりにゆっくりと成長していきますが、年齢が進むにつれてそれぞれがもつ特性がはっきりします。
学習面から見ると、小学校に入学した頃は、保護者の方や学校の先生が手取り足取りで勉強を見ることもあって、周囲との違いはそれほど感じられません。
しかし、学年が上がるごとに勉強量が増え、学習内容も複雑になっていくため、「勉強をやりたがらない」「勉強を始めても、すぐに集中力が途切れてしまう」など気になることが目立つようになります。
そのような状況を見て、「このままでは学校の勉強についていけなくなるのでは…」と不安を抱えながらも、実際、いつ、誰に、どんなふうに相談すればよいのかわからないという保護者の方も多いのではないでしょうか。
小児科医として、児童発達支援センターで診察と支援にあたっている武庫川女子大学准教授の宇野里砂先生は、さまざまな特性をもつ子どもや保護者の方と対応するうちに、より早い段階で特性を理解され、支援を受けている子どものほうが、成長とともに現れる困りごとを乗り越えやすいことがわかったと話されています。
幼いころから身近に理解者がいることで子どもは大きな安心感をもち、次のステップに進もうとする勇気と自信がもてるというのです。
学習面においても、早いタイミングで支援を始めることが大切です。
発達障害(神経発達症/神経発達症群)やグレーゾーンのお子さまは一人ひとり特性が異なり、学びづらさやつまずきのポイントも異なります。
こうしたつまずきは、最初は小さくてもやがて大きな遅れにつながります。
しかし、実はちょっとした工夫で解消できるのです。
その方法の一つとして挙げられるのが教材紙面の工夫です。
それぞれの特性に配慮した工夫が施された教材を活用することでお子さまの負担が軽くなり、「自分でもできそうだ」という見通しとやる気をもち、最後まで「できた!」という達成感を味わうことができます。
こうした小さな自信の積み重ねが自己肯定感にを育み、新しいことに挑戦する勇気につながっていくのです。
発達障害(神経発達症/神経発達症群)やグレーゾーンのお子さまが感じる苦手や学びづらさは、一人ひとり細かく異なりますが、大まかなタイプに分けることができます。
下に、特性のタイプ例と教材紙面の支援例を挙げています。
お子さまの普段の学習の様子から気になる点がある方は、ご参考いただければと思います。
小さなマスや決まった枠の中に文字や図形を書くのが苦手なお子さまには、それらをかきやすくするため、より大きなスペースを設けるなどの支援が施された教材があります。
算数の式や図表の意味がわかりにくお子さまや、図形の概念や定義などを理解できないお子さまには、それらの理解が深まるように、丁寧な説明がフォローされている教材があります。
問題文に出てくる言葉や文章を読み取るのが苦手なお子さまには、ポイントになる言葉や大事な部分に目がいきやすくなる工夫がされている教材があります。
上のようにそれぞれの特性に配慮した教材のほか、さまざまな支援を取り入れることで、お子さまの学びづらさは緩和されます。
お子さまが無理なく学習に取り組め、保護者の方も安心して見守ることができる学習環境が整うよう、お子さまの様子が気になる保護者の方は、早めに検討されてみてはいかがでしょうか。
*検索される方の便宜を考慮し、 神経発達症のことを一部「発達障害」と表記させていただいております。
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