• マイラビ通信

発達障害のある子どものための教材の支援と工夫 漢字プリント編

マイラビの教材には、学びづらさがある子どもたちが、無理なく楽しく学習習慣を身につけられるように、さまざまな工夫がしてあります。

前回の国語編に続き、今回は、漢字が書きやすくなる工夫がいっぱいのマイラビの漢字プリントをご紹介します。

文字を書く力とは?

学びづらさがある子どもの中には、文字がうまく書けない子どもがいます。

「書く」ことには、文字の形を判別したり、文字のバランスや書く位置を考えたり、目と手を同時に働かせて鉛筆を操作したりといったさまざまな脳の働きが必要です。

文字が読めるのに書くことが難しい子どもは、これらの脳の働きが弱く、情報処理や認知がうまくいっていなかったり、目と手の動きを協調させることがスムーズにできていなかったりすることが考えられます。

マイラビ漢字プリントの5つの工夫

文字がうまく書けないと、書くことが嫌になったり、ストレスを感じたりしてしまいます。

しかし、ちょっとした工夫で、そのマイナスな気持ちは解消することができます。

マイラビの漢字プリントは6つの支援タイプがあり、それぞれ、子どもの特性や困難に合わせた漢字を書きやすくする工夫があります。

工夫その1 解答枠が大きく太い

文字を書くことにつまずく子どもの中には、マスや決められた枠の中に文字を収めることが難しい子どもがいます。

対象物を見る力が弱かったり、注意がそれやすかったりするために手元を意識して書けないのです。

また、手先が不器用ということも要因の一つして考えられます。

マイラビの漢字プリントは、書きやすいように解答枠を大きくし、さらに解答枠を太くしています。

そうすることで、子どもは「この中に書くんだ」と書く範囲を意識するので、マスや枠の中に文字を収めやすくなります。

工夫その2 なぞり字と始点を示す

マイラビの漢字プリントには、なぞり字や始点が示してあるものがあります。

漢字を適切な大きさやバランスで書けなかったり、決められた範囲からはみ出して書いてしまったりする場合には、まずなぞり字をなぞることから始めてみましょう

だんだん慣れてきたら、次は、始点と一画目だけなぞり字が示してある問題を練習してみましょう。

スモールステップを繰り返して、文字を書くことが楽しいと思えることが大切です。

工夫その3 筆順を色分け

正しい書き順で覚えられなかったり、書いている途中で違う漢字になってしまったりする子どもがいます。

情報処理の能力が弱かったり、対象物を見て認識したり覚えたりする力が弱かったりすることが考えられます。

マイラビの漢字プリントでは、筆順を一画ごとに示しています。

さらに一画ごとに色分けしている支援タイプでは、筆順が見やすく、またどこを書いているのかがわかりやすくなっています。

工夫その4 書き方のポイントでサポート

「丸」を「九」にしてしまったり、「会」の「人」の部分がついておらず「八」にしてしまっていたりといったまちがいがあります。

マイラビの漢字プリントでは、そうしたまちがえやすいところへ「(点を)わすれない」「つける」「出す」などの書き方ポイントを入れています。

見て認識したり覚えたりすることが苦手な場合、書き方のポイントで漢字のまちがえやすいところを言葉で説明することで、まちがえにくくなります。

工夫その5 写真やイラストがついている

漢字の書き取り問題で、読みが同じの異なる漢字を書いてしまう子どもがいます。

これは、漢字の意味が正しく覚えられていないことが原因だと考えられます。

このようなまちがいの多い子どもには、漢字の「意味」を意識させることが大切です。

マイラビの漢字プリントには、問題文の場面を表す写真やイラストを入れて、問題文や漢字の意味をイメージしやすくしています。

子どもに合った漢字プリントを

文字を書くことに困難を感じている子どもには、文字を書くことのどの段階に難しさがあるのかを探り、必要な支援をすることが大切です。

マイラビの漢字プリントでは、子どもたち一人ひとりの特性や困難に合わせて、必要な工夫を施したプリントを6タイプ用意しています。

マイラビの漢字プリントを使って、漢字の学習を無理なく続けてみることから始めてみましょう。