- マイラビ通信
発達障害(神経発達症/神経発達症群)やグレーゾーンのお子さまをもつ保護者の方にとって、大きな気がかりの一つは、学習面のつまずきではないでしょうか。つまずきの対応策について、小児科医として、長く児童発達支援センターで診察と支援にあたっている宇野先生に語っていただきました。
発達に心配があったり、学校や家での学習に困りごとがあったりする発達障害(神経発達症/神経発達症群)やグレーゾーンのお子さまをもつ保護者の方にとって、大きな気がかりの一つは、学習面のつまずきではないでしょうか。
「学習面のつまずき」と聞いて、多くの人が真っ先に思い浮かべるのは学力レベルの問題だと思います。
たしかに、授業についていけているか、ある程度のレベルに達しているかなど、お子さまの学力について不安は大きいと思います。
しかし、小学校低学年のうちは、レベルにこだわるより学習習慣を身につけることのほうが大切です。
なぜなら、学習習慣をつけることは、物事の見通しをもつ、予定を立てて行動するといった、社会に出てから必要になるスキルを身につけることにつながるからです。
学習習慣を身につけるには、ボリュームをこなすのではなく、少ない分量でも毎日継続して取り組むことが大切です。
それには、「いつ」「どこで」「どのように」を異本に、学習スタイルをパターン化することが大切です。
毎日同じ時間に同じ行動をとることが大切です。
学習時間を含む生活に関わる事柄について、「何時に何をするのか」という一日のスケジュールを決めておくと生活リズムが整います。
それを紙に書いて壁に貼るなど、「見える化」しておくとさらに効果的でしょう。
毎日決まった場所で取り組むようにすると、自然と「勉強モード」に入り、集中できるようになります。
リビングで勉強するお子さまも多い思いますが、「テーブルのこのスペースで」と決めておくと、迷いなく勉強を始めることができます。
勉強の流れを決め、それを繰り返すとよいでしょう。
例えば、⑴「教材や筆記具などの準備する」→⑵「問題を解く(教科の順番も決めておく)」→⑶「答え合わせをする」→⑷「片付ける」という行動を毎日繰り返すことで、学習の流れを体得していきます。
発達に遅れのあるお子さまは、ちょっとした変化があると不安を覚えることがあるため、毎日同じことを繰り返すことをお勧めします。
毎日同じ時間に同じ行動を繰り返すことで、生活習慣が整い、一人で学習するという習慣が養われていきます。
今回の動画では、小児科医として、長く児童発達支援センターで診察と支援にあたっている、武庫川女子大学教授の宇野里砂先生が、生活習慣を身につけることの大切さについて語ってくださっています。
お子さまに自ら学習する習慣と基礎的な学力、そして小さな自信の積み重ねがあれば、生活の変化があったり人生の節目を迎えたりしても、無事に乗り越えることができるという、宇野先生の言葉が印象的です。
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