- マイラビ通信
家で宿題をしていても、周りの様子が気になったり、飽きてしまったりして、お子さまがなかなか集中してくれない……そんなときがありますよね。発達障害のあるお子さまの中には、気が散りやすい、段取りよくできないなどの困りごとがあるお子さまがいます。宿題をやり切ることができなくて、さらに勉強したがらない、なんてこともあります。
お子さまが勉強を「できた!」と思えるような、ご家庭でもできる工夫を紹介します。
ずっと同じ作業をしていると単調で飽きてしまうといお子さまの場合、一つの課題を行う時間を短くすると、飽きずにできます。
例えば、漢字の練習を続けて行うという場合でも、始めの5分は読み方を声に出して覚え、次の10分では漢字練習プリントをするというように、勉強が単調にならないようにするとよいでしょう。
時間で区切らなくても、「○枚したら終わり」「○問で終わり」などで課題を区切っても構いません。宿題や課題の終わる時間の見通しが立たない不安から、集中が続かないお子さまもいるため、どこまでやれば終わりになるのか、予めわかるようにしておくことが大切です。
時刻や時間で区切る際、時計を読むのが苦手なお子さまには、砂時計などを用意することも考えられます。「あと少しで終わりそう」というように、終了時間を意識しやすいようにしてあげると、お子さまも見通しが立てやすくなります。
周りの様子が気になって集中できなかったり、見えたものに反応して違う場所に行ってしまったりするお子さまには、お子さまの興味が移りそうなものを見えなくするのが有効です。仕切りなどで区切ったスペースをつくって、本人だけの空間をつくってあげることで、気が散りにくくなります。
独立したスペースをつくるのが難しくても、机の上には必要なものだけ出す、荷物を置かずすっきりとさせておく、動くもの・光るもの(魚の水槽など)を見えるところに置かない、おもちゃや本を布で隠すなどの工夫をすることで、集中しやすい環境をつくることができます。
「算数と国語のプリント、どっちをしようか?」というように二者択一にして、本人の希望を聞いてから勉強に取り組ませます。それでもなかなか気持ちが乗らないときは、点つなぎのプリントなど遊び感覚でできるものから始めることも考えられます。
多動で、運動を好むお子さまの場合、集中させたい課題等の前に、思い切り体を動かしてから学習に入るとよいでしょう。
集中して学習を続けてもらうには、宿題ができたことはもちろん、「集中して取り組めたこと」自体を、肯定的に評価してあげましょう。「目標を達成する→ほめる」が一つのサイクルになるようにすることで、勉強に対する抵抗感を減らしてあげることが大切です。短い時間集中することができたら、様子を見ながら少しずつ時間を長くしてみてもよいでしょう。スモールステップで、「できた!」を少しずつ増やしていけるとよいですね。